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セル画使用の最後の長編アニメ「人狼 JIN-ROH」-杉並アニメーションミュージアムで企画展

人狼 JIN-ROH ©1999 Mamoru Oshii/BANDAI VISUAL・Production I.G

人狼 JIN-ROH ©1999 Mamoru Oshii/BANDAI VISUAL・Production I.G

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 杉並アニメーションミュージアム(杉並区上荻3、TEL 03-3396-1510)で9月21日より、「第27回企画展『人狼JIN-ROH』セル画展~アナログアニメーションの魅力~」が開催される。

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 2000年に公開された沖浦啓之監督のアニメーション長編映画「人狼 JIN-ROH」。「第54回毎日映画コンクール・アニメーション賞」「ファンタスポルト1999最優秀アニメーション賞・審査員特別大賞」など国内外で多くの賞を受賞し、世界からも高い評価を得た同作品は、「セル画」を使用して制作された日本で最後の長編アニメーション作品でもある。「『手描き』『セル画』を使用することにこだわった映像は、アナログ技術の集大成であり、デジタル技術に置き換わった現在のアニメーションと比べても引けを取らない。逆に画面から醸し出す迫力は見るものを圧倒する」と話すのは同ミュージアム事務局の藤田さん。

 10年ほど前に同ミュージアムに寄贈されたという、同作のセル画や原画(鉛筆画)、背景画を用いデジタル技術と比較しながら、アナログ技術の魅力を探る。「寄贈された品々はかなりのボリュームになるので、背景画を入れ込んだ象徴的なシーンなどをチョイスして展示する」と藤田さん。作品解説のパネル、制作機材、関連グッズ(フィギュア、DVD)、沖浦監督や「プロダクションI.G」石川社長のインタビュー映像などを紹介。開催記念の特別上映として同作の上映も予定する(上映スケジュールはホームページで発表予定)。

 沖浦監督が総製作期間7年を掛けて完成させた新作アニメーション映画「ももへの手紙」が、来春に公開されることが決定した。同じ監督作品でデジタル技術を使った同作品の、特報映像や制作資料なども会場で併せて紹介する。

 「今回は『人狼JIN-ROH』にフォーカスしたアナログ制作技術の解説展示を行い、アナログからデジタルに変遷したこの10年間のアニメーション制作現場の変貌を楽しんでいただく企画展。TVアニメでもほとんど使われなくなったセル画を見ていただくあまりない機会。アナログ技術の魅力を味わってほしい」とも。

 開館時間は10時~18時(最終日は16時まで)。月曜休館(祝日の場合は翌平日休館、夏季電力需要増加に伴い会期中の9月22日・26日・27日は休館)。入館無料。11月20日まで。

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