杉並区では4月より、区独自の教員養成機関「杉並師範館」を杉並区堀ノ内の済美教育センター内に開設した。同区では、「全国から志を持った人材を募り、杉並区独自で新たな学校づくりの基盤をつくる」ことを目的に、同養成塾への入塾生を2005年秋に募集。対象は大学4年生及び、小学教諭1種免許を取得している人で、総応募数215名の中から最終選抜試験に合格した30名がこの4月より1年間に渡り杉並師範館でカリキュラムを受けることになる。区ではカリキュラムを4月の第1週目からスタートさせ、土日を中心に講義や演習、教育実習、合宿などを通し実際の教育現場で働ける教員養成を行っていくほか、卒塾者は来年度から杉並区立の小学校教員として独自採用していく。杉並師範塾の塾長を努める田宮謙次氏(ソニー顧問でソニー・ユニバーシティ前学長)は同養成塾設立の挨拶の中で「企業の経営も教育も人材がもっとも大切な経営資源だと考えている。『教育は人なり』の言葉にあるように、すぐれた教師の育成こそが、今最も求められていることではないか」と話している。