うどん店に併設するテイクアウトのコーヒースタンド「Firit Coffee(フィリットコーヒー)」(武蔵野市吉祥寺南町2)が吉祥寺駅東口からほど近い中央・総武線高架下にオープンして、10月17日で3カ月がたった。
豆の仕入れから焙煎(ばいせん)まで一貫して、店主でバリスタの市川良太さんが手がけ、スペシャルティコーヒーを提供する。「スペシャルティコーヒーを味わってもらうために、注文を受けてからコーヒー豆をひき、一杯ずついれて提供する」という。
本店は東久留米市に構える。吉祥寺に2号店をオープンしたのは、「ビジネスモデルを拡大するための、いわば挑戦」と市川さん。「本店のコンセプトは、自分にしかいれられないコーヒーを提供すること。今後店舗拡大に当たり、自分ではなく他の人がコーヒーを提供するビジネスモデルを展開したい。そこで、人の行き来が多い吉祥寺を選んだ」と話す。「競合店が多い吉祥寺では、コーヒーのおいしさを伝えるかいがある」とも。
店名の「Firit」は、英語の「Free」と「Spirit」をかけ合わせた造語。市川さんがコーヒーに対する思いを込めて考えたという。「『コーヒーは難しい、知識がないと語れない』と思われがちだが、実際はそうではない。コーヒーは嗜好(しこう)品であり、自由に楽しめるもの。自由に味わい、心の安らぎを感じてもらえれば」
メニューは、「本日のコーヒー」(550円)、「ハンドドリップ」(660円~)など。本日のコーヒーで使う豆は決まっているが、ハンドドリップコーヒーは常時4種類の中から好きなものを選ぶことができる。豆は季節や仕入れの状況によって変わる。市川さんは「誰が飲んでもおいしいと思えるような、それぞれの消費者が求めているコーヒーを提供していきたい」と話す。
営業は土曜・日曜の11時~18時。今後、曜日限定で平日営業を行う予定。