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吉祥寺の雑貨店「マジェルカ」が新聞創刊 手書きで店の様子伝える

「創刊号」を手にするスタッフの工藤阿貴さん(左)、広瀬こころさん(右)と編集のおがわらあやさん(中央)

「創刊号」を手にするスタッフの工藤阿貴さん(左)、広瀬こころさん(右)と編集のおがわらあやさん(中央)

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 吉祥寺の中道通りで障がい者が製作した雑貨やアート作品のみを扱うセレクトショップ「マジェルカ」(武蔵野市吉祥寺本町3、TEL 0422-27-1623)が10月、手書きの「マジェルカ新聞」を創刊した。

全て手書きで作った「マジェルカ新聞」創刊号

 2011(平成23)年9月、西荻窪で開業。2014(平成26)年7月、吉祥寺に移転し、2017(平成29)年1月に法人化した同店は、社長でバイヤーでもある藤本光浩さんが障がい者を支援する「ため」ではなく、「すてきだから買う」人たちに雑貨を提供したいと始めたもの。藤本さんは「障がい者が作ったものとは知らずに商品と出合ったとき、新しい価値を発掘したと感じた。そのとき自分が感じた驚きを同じように感じている人に知らせたい」と、「ウェルフェア(福祉)」と「フェアトレード(公正な取引)」を合わせた造語の「Welfare trade(ウェルフェアトレード)」を店で実践してきた。店内にはバックやシューズ、ブローチなどのアクセサリー、木のおもちゃ、ポストカードなど50を超えるアイテムを常時200~300点そろえる。

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 同店を紹介する新しい手段として新聞を選んだのは「店に来てくれた人に手渡しすることで、お客さまとのリアルなコミュニケーションを深くしたいから」。「新聞は手元に残る。アナログで温かみのある紙面を作りたい」と、元スタッフのおがわらあやさんに制作・編集を依頼。「創刊はおがわらさんあってのこと。店内の配置や商品知識があることもだが、マジェルカが取り組む内容を熟知しているので、伝わる紙面ができた」と藤本さん。

 新聞は全ておがわらさんの手書きで、タイトルや見出しの文字、段組に使う飾り罫の装飾、イラストも手描きした。「細かい作業は苦ではなく、楽しい」とおがわらさん。創刊号では店内の様子をイラスト入りで案内。「今月のオススメ商品」では作り手の作業所を紹介、「お客さんとのあれこれ」ではエピソードをシリーズで掲載する。「作り手への興味をつなぐ役割も果たしたい」とも。

 オープンから8年。スタッフにも障がい者が増え、8人のうち交代で3人が店頭で働く場所として雇用の場を提供する同店。藤本さんは「障がい者の作品に対する今までの固定概念を変えるには、全国の自治体やマジェルカと思いを同じにする仲間とつながって、価値を認める動きを社会的に広げたい。壮大な夢だが、そのための準備を進めている」と微笑む。

 発行は月1回。第2号は11月発行で、クリスマスのプレゼントに使える商品を紹介する内容になる予定。店頭やオンラインショップで配布する。営業時間は11時~19時。

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