吉祥寺の丸井裏エリアでジェラートやイタリアの雑貨を販売する「CHIOSCO by the park(キオスコ バイ ザ パーク)」(武蔵野市吉祥寺南町1、TEL 0422-24-7212)が昨年12月からランチの提供を始めた。
井の頭公園にも近い「CHIOSCO by the park」店内の様子
すぐそばにあるイタリアンレストラン「VILLA MAGNOLIA(ヴィッラ・マニョーリア)」を手掛け、ヨーロッパを中心に食材を買い付ける角田豊さんが2015年11月に開いた同店。
角田さんは「物販などはすでに始めていたが、自分自身も吉祥寺出身ということもあり、旅行者も多く集まる街で何か面白いことがしたいと思っていた」と話す。大家から飲食の営業の許可が出たこともあり、昨年の秋に「やきべ」という名前で夜の時間に料理の提供を始めたという。
「仕事柄専門のイタリア食材に始まり、興味のあった地中海近隣の料理を掘り下げていくと、入り交じった歴史や文化が料理に反映されていて面白かった」と角田さん。
「店内設備の状況も考え鉄板で調理できるものをと考えた。単純な鉄板料理でなく、地中海周辺の国々の料理を直輸入のワインやビールと共に提供して楽しんでもらえたらとメニューをそろえた。地元の人が集まるような場になれれば」とも。
トルコや中東の前菜として食べられるヒヨコ豆のディップ「フムス」やギリシャ風の焼き鳥にヨーグルトソースを合わせた「スブラキ」、肉と皮が層になったミルフィーユギョーザ「ローピン」などをメニューに並べる。
「やきべ」に続き、週末を中心に試験的に始めたというランチタイムにも、地中海にまつわる料理を提供する。メニューは、夜のメニューでもあるニンニクやオレガノでマリネした鶏肉「スブラキ」を野菜と巻いたギリシャサンドイッチ「ギロピタ」や、曜日によってチュニジアの伝統的なレシピで作るラム肉シチュー「クスクス」のほか、パティシエの今井さんが手掛ける4枚重ねの「鉄板焼ホットケーキ(ラムレーズンはちみつバター)」や「ベイクドチーズケーキ」「ヘーゼルナッツのチョコレートケーキ」などをそろえる。
発酵バターやしょうゆこうじ、スブラキに使うヨーグルトなど発酵食品のほか、ゆずこしょうやみそなど自分で作れるものは自分で作るなど、「素材にこだわったものを提供できたら」と角田さん。
「さまざまな文化の料理があるので、今後は英語のメニューを作り外国の人にも気軽に足を運んでもらえたら。イタリアやギリシャ、トルコなど地中海のクラフトビールやワインもそろえ、『地中海周遊コース』のような料理とお酒を合わせて楽しめるコースなどもできれば」と意気込みを見せる。
営業時間はランチ=12時~14時、カフェ=14時~17時。月曜・火曜定休。