吉祥寺に本店を構える「カレルチャペック紅茶店」(武蔵野市吉祥寺本町2、TEL 0422-23-0488)で現在、オーナーを務める山田詩子さんと、長男の山田康平さんによる展覧会「一生の付き合い、の岩波少年文庫」が開催されている。
5年前に初めて親子で物語の世界を主題に行った展覧会に続き、2回目となる同展。今回は、2人が愛読する岩波少年文庫を主題に描いた40点余りの作品を展示する。
自宅の図書館の専用コーナーに、同シリーズを200冊近くそろえるという山田さん。「最初の1冊は、43年前に当時小学校の担任だった先生がくれたカレルチャペックの『長い長いお医者さんの話』だった。この本が現在の当紅茶店につながり、好きな世界を作る自分のスタート地点になった」と詩子さん。
「子ども時代に出合っていればラッキー。でも老若男女すべての人が、いつ読み始めても歓迎してくれる。一生の付き合いができる本」とも。
康平さんも「難しい漢字もまだ読めない小さい頃から親しんでいた。『少年文庫』とは言うけれど三国志からモンテ・クリスト伯爵など、昔読んだけれど忘れてしまったり、映画などは知っているけれど原作は読んだことがなかったりする、そんな大人の方こそ楽しめるのでは」と話す。
詩子さんは「鏡の国のアリス」や「ライオンと魔女」など、康平さんは「よりぬきマザーグース」や中国清時代の短編から成る「聊斎志異(りょうさいしい)」などから選んだ作品を並べる。
同展オリジナルのブックカバーやブックバッグ、クリアファイルなども用意するほか、蔵書の展示も。
開催時間は11時~20時。2018年1月16日まで。