三鷹市芸術文化センター(三鷹市上連雀6、TEL 0422-47-5122)は1月20日、「黒澤明のすべて~全30作品連続上映~」企画の一貫として映画「七人の侍」を上映する。
同企画は、黒澤明監督の作品のフィルムすべてを集め、その全30作品を連続上映するもので、9年越しに実現した。全30作品のフィルムが一堂に集まったのは、今回が史上初めて。
上映は、ほぼ年代順に行い、1カ月に1度(1本または2本立て)の開催で30作品を上映し尽くす。2006年5月に第1回目を開催(「姿三四郎」1943年)、30作品目は、「まあだだよ」(1993年)で今年9月に上映を予定している。今回の上映は16作品目。
チケットは毎回発売当日に完売する人気ぶりで、「七人の侍」(1954年)も前売りチケットはすでに完売。次回上映は2月3日「生きものの記録」(1955)、「悪い奴ほどよく眠る」(1960)で、チケットの発売日は1月19日(一般)。
上映は毎回、昼の部(11時~)と夜の部(16時~)があるため、時間を選ぶことができる。2本立ての場合は、間に30分ほどの休憩時間を設け、ロビーで簡単な食事ができるよう売店も設けられれる。
同センターによると、連続上映ということで毎回観に訪れる人も多いという。来場者の年齢層は、50~70代が4割、30~40代が4割、20代以下が2割ほど。上映後のアンケートなどでは「映画が解禁された昭和20年代頃は、自分も大変で映画どころではなかったが、今こうして観ることができて嬉しい」という80代の人の声もあるという。
同センターは、これまでにも「小津安ニ郎」監督作品の26本連続上映をはじめ、「ミュージカル映画」「子役が素敵な映画」などのテーマで連続上映を行ってきた。担当の森元さんは「黒澤監督作品の30本連続上映が、こうしてフィルムで実現したのは奇跡的なこと。凛とした日本人の姿や昔の日本映画の良さを、観て感じてほしい」と話している。