井の頭自然文化園(武蔵野市御殿山1、TEL 0422-46-1100)で飼育されているアジアゾウの「はな子」が今年元日に66歳を迎え、1月20日に「お祝い会」が開催された。
はな子は現在、国内で飼育されている中で最高齢のゾウで、国内の飼育例でも、歴代最高齢だった神戸市立王子動物園の「諏訪子」(2008年死亡)の記録を越え、今回、日本最高齢を記録した。
戦後の日本に初めて来たゾウでもあるはな子は、1949(昭和24)年に「平和の使者」としてタイから日本の子どもたちに贈られ、武蔵野・三鷹両市民の要望を受け、1954(昭和29)年に井の頭自然文化園へ。1947(昭和22)年にバンコク郊外の牧場で生まれたが正確な誕生日が分からないため、元日を誕生日としている。
「お祝い会」当日は800人を越す来場者が集まり、はな子の誕生を祝った。来賓には武蔵野・三鷹両市長をはじめ、駐日タイ王国大使館のシントン臨時代理大使、はな子を日本に贈ったタイの実業家・故ソムワン・サラサスさんの家族も参加。多くの人が見守る中、同園園長によるはな子の成長の歩みを紹介した写真紙芝居が披露され、飼育担当班長が誕生日を迎えたはな子の様子について話した。最後に、前日から職員が心を込めて用意したという食パン、イモ、ニンジンなどで作った特製バースデーケーキがはな子に贈られ、盛況のうちにお開きとなった。
「はな子が元気に記録更新を続けられ、来年もこのお祝い会ができるよう、飼育担当一同思いを新たにした一日だった」と副園長の山本さん。
開園時間は9時30分~17時(入園は16時まで)。月曜休園(祝日の場合は翌日)。入園料は、一般=400円、中学生=150円、65歳以上=200円(小学生以下、都内在住・在学の中学生は無料)。