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吉祥寺で石川梵さんの写真展「THE DAYS AFTER 東日本大震災の記憶」

宮城県亘理町 写真©Ishikawa Bon

宮城県亘理町 写真©Ishikawa Bon

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 武蔵野市立吉祥寺美術館(武蔵野市吉祥寺本町1、TEL 0422-22-0385)で4月1日、石川梵さんの写真展「THE DAYS AFTER 東日本大震災の記憶」が始まった。

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 石川さんは1960(昭和35)年大分県生まれ。フランスの通信社AFP社を経て、現在フリーランス。写真集「海人」(新潮社)で写真協会新人賞、講談社出版文化賞写真賞などを受賞。東日本大震災の翌日にはセスナ機で被災地を空撮し、その後はバイクと車を乗り継いで北上しながら取材・救援活動を敢行した。その内容は「THE DAYS AFTER 東日本大震災の記憶」、フォトエッセー「フリスビー犬、被災地をゆく」(共に飛鳥新社)に収録されている。

 「写真集『THE DAYS AFTER 東日本大震災の記憶」収録の写真を中心に展示する同展。第1部では、昨年5月の半ばまで延べ60日にわたって行った震災直後の取材の記録を、第2部では震災から1年までの被災地の様子を紹介。取材に同行した石川さんの愛犬・十兵衛と被災地との触れ合いの一コマや被災地の子どもたちが撮影した写真とメッセージも紹介する。

 石川さんは「第2部では、あえて口当たりのいい復興の様子や人々の写真をあまり入れていない。取材中の私の座右の銘は、『感傷的になりすぎてもいけない。思い入れを強く出し過ぎてもいけない。目の前のことだけ見ててもいけない。観念的になってはいけない。熱い気持ちと氷の視線。鳥の目と虫の目』。写真展を見る人も、ぜひ私がそういう意識でこれらの写真を撮ったことを、どこかで心に留めていただければ」と話す。

 同展担当者は「石川さんは今なお被災地へ足を運び、シャッターを切り続け、変わりゆく様を記録している。震災から1年を経た今、この写真と向き合うことで、未曽有の出来事が過去形でも人ごとでもないことをあらためて意識するきっかけになれば」と来場を呼び掛ける。

 4月14日(14時~15時30分)には同館音楽室で、石川さんの講演会「震災から1年-子どもたちからのメッセージ」も開催。陸前高田市立竹駒小学校の子どもたちが撮影した写真とメッセージを紹介しながら、被災地の1年を振り返る。 開館時間は10時~19時30分。毎月最終水曜休館。入館料100円(小学生以下、65歳以上、障害者は無料)。

 講演会の定員は90人。予約制。電話または同館で受け付けている。

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