西荻窪のアンティーク着物店「豆千代モダン」(杉並区西荻窪北3)が3月5日、文京区内の西片町教会で「モダン着物ファッションショー」を開いた。
西片町教会は、1935(昭和10)年に建てられた歴史ある建物。同イベントは、「文京区まちあるきルート開発事業」の一環として行われた。
豆千代さんはモダン着物デザイナー。「普段着としての着物の魅力」をテーマにユニークな着物を作り、若い人でも購入できるよう価格を抑えた商品を展開。都内2店舗のほか、アーティストへの提供やファッションドール「プライス」のコラボ企画、テレビ・ラジオへの出演など、着物の魅力を発信し続けている。
ショーでは、資生堂のトップ・ヘアメーキャップ・アーティストのビューティークリエイター・上田美江子さんとのコラボレーションも実現。「着物にぴったりのヘアメークのコツ」などを初心者にもわかりやすくレクチャーするヘアメーク講座も。「すぐに実践できるメークテクニックということだけに、熱心にメモをとるお客さまも多く、皆さん真剣なまなざしだった」と豆千代さん。簡単にできるのにプロっぽい仕上がりになるヘアアレンジも伝授し、「ワンパターンになりがちな着物のヘアにバリエーションがつけられると好評だった」とも。
モデルと司会、上田さん、ヘアメークのモデルを含めて11人のスタイリングを豆千代さんが手がけた。「今回の『教会』と『着物』の組み合わせは、常々提唱してきた『和と洋の融合』を表現するのにぴったりの場所。新しいスタイリングの試みにもチャレンジできた」。
観客は約100人。「お客さまの半数以上が着物で参加してくれ、最新作や私が着物デザインを始めた初期の着物に身を包んでお越しいただいた方もいらっしゃった」という。「とても温かい雰囲気で、お客さんと直接話すこともできうれしい言葉をたくさん頂けた。普段着物に触れる機会のない方にも楽しんでいただけたと思う」とも。