吉祥寺の「ギャラリー・フェイス トゥ フェイス」(武蔵野市吉祥寺南町1、TEL 0422-70-0885)は11月8日より、画家・佐藤孝子さんの作品展「群」を開催する。
同展では、紙に規則的な凹凸を付け、その上にインクを何層も重ね塗りをした約15点の新作を展示する。「(佐藤さんの作品は)さまざまな形や色が鮮やかな画面からぼんやりと浮かび上がってくる」(同ギャラリーのディレクター山本さん)。
佐藤さんは武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻版画コース卒業の新進作家。「『人と人』の間に何があるのか?見る事の確かさと曖昧さ」を近年テーマとしている。
山本さんは「規則性を持った形の『群(むれ)』が色の重なりの中から現れて来る。それらは明らかな形をなす場合もあれば、不分明の中に模糊とした形状を有していたりする。さまざまな形は独立したトーンを持っていたり、互いに呼応してハーモニーを奏でたりしながら危うい存在感をもってわたしたちの視覚を刺激する」と話す。「人と人の間に確かにあり、しかしあいまいなもの、佐藤さんの作品は見るという行為を通してその境界を私たちに問いかける」とも。
開催時間は13時~19時。水曜休廊。今月24日まで。同日より「吉祥寺 プリュスカフェ」(武蔵野市吉祥寺本町2、TEL 0422-20-5092)でも佐藤さんの作品を展示する(同30日まで)。