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鮮やかな色彩の中に広がる寒い世界 柴田ケイコ個展「POLAR LAND」

脱力系赤いパンツのブサカワシロクマ

脱力系赤いパンツのブサカワシロクマ

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 10月8日からにじ画廊(武蔵野市吉祥寺本町2)で柴田ケイコさんの個展「POLAR LAND」が開催される。シロクマを中心にPOLAR LAND(寒いところ)に生きる動物や人物を描いた20作品。今回描きおろした作品のグッズも販売される。

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 柴田さんは高知県高知市出身在住のイラストレーター。フリーになって13年。現在は、個人で注文を受け、広告全般、出版物、WEB用などあらゆるジャンルでイラスト制作をしている。2013年にJEANSFACTORY CONTEMPORARYARTAWARD優秀賞受賞。いま注目のイラストレーターである。

 年に1回は必ず個展を開催している柴田さん。「注文を受けて描いているだけでは、アイディアがかたまってしまう。新しい何かを描こうとする意識を持ち続けるために、年に1回は必ず個展を開くようにしている」という柴田さんからは常に新しいものを作り出そうとする想いが感じられる。イラスト制作の際には、クレヨンよりもオイルの量が多いオイルパステルを中心に使用。オイルパステルは、発色や色の伸びが良い。「柴田さんのイラストの最大の特徴は、人物や動物の表情が醸し出す何とも言えない脱力感。また、パステルの生み出す鮮やかな色使いと温かみのあるタッチは、見る人の心をふわっと穏やかにさせてくれるのではないでしょうか」とにじ画廊の古川さんは評価する。

 今回の作品の多くを占めるシロクマは、「よく観察すると一瞬一瞬の動きが人間によく似ているので、描く際にイメージしやすい」という柴田さん。中でも注目の作品は赤いパンツのシロクマ。脱力感のあるシロクマからは、かわいいだけではない、新たな魅力が伝わってくる。「ぶさいくなシロクマを楽しく見てほしい。寒い世界を描いているけれど、1つの世界観を押し付けるわけではなく、見てくれた人が何かしら心にアクションを起こしてくれたら」と柴田さん。「POLAR LAND」動物や人物の表情と色合いを重視して制作されたイラストは、寒い世界を描いているにも関わらず、心が温まるような、どこか落ち着くものばかりのようだ。

 期間は20日まで(14日は休み)。営業時間は12時から20時。入場は無料。作家在廊日は、8、9、10、11日(11 日は3 時まで)。個展開催期間中、柴田さんによるワークショップ「土佐和紙でつくるしろくまブローチ」が9、10、11日に開催される。

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