吉祥寺に10月3日、ギャラリーショップ「ビタミンTee」(武蔵野市吉祥寺北町1、TEL 0422-27-1750)が移転オープンした。店舗面積は24平方メートル。
「ビタミンTee」店内の様子。展示後の作品はポストカード化が可能
同店店主の石塚さんと当時デザイナーとして活動していた林さんの2人で2004年にオリジナルデザインTシャツ販売などを中心にオンラインショップとしてスタート。その後、二人三脚で東中野に店を構え、約4年半が経過。心機一転、店を探していた際、「ギャラリーの神さまに後押しされるように見つけた」という同所に移転を決めたという。
移転後初となる企画展「生まれ変わる展」を今月20日まで開催。なじみのある作家13人が参加し、多くの来場者を集めにぎわいを見せた。「もっと移転が先になると思っていたので、企画展に間に合わないのではと心配した。声を掛けたらたくさんの作家さんにご賛同いただけ、とてもありがたかった」と林さん。
同店では、企画展を行った作家の作品やデザインをデータとして保管。それらのデータをTシャツやトートバッグ、ポストカードなどに落とし込み、販売することができるシステムを取っている。「毎回展示が終わるたびに、売れなかったものは作家さんの自宅に持ち帰られそのまま眠ってしまうというのがもったいないとずっと思っていて、それを生かせるような店にしたかった」と石塚さん。
TシャツのサイズはL、M、S、XS、ガールズのL、ガールズのM、ガールズのS、130、110と全部で9種類をそろえ、幅広いニーズに応えられるようにしている。Tシャツの作成は物にもよるが通常であれば約30~40分というスピードで仕上げる。展示を見ている間に気に入ったものをそのまま持ち帰ることも可能だ。プリント位置やデザインの入れ方などのカスタマイズのほか、立体作品や写真など現物の持ち込みにも対応している。林さんは「愛犬の写真やお孫さんが描いた絵のプリントなど記念に残したい大切なものを1枚からでも対応できるなので気軽に相談してほしい」と話す。
今月24日からは石塚さん自身による企画展「森語展」を開催。「自分で展示してみないと使い勝手が分からない部分もあるので」と笑う石塚さん。森や雑木林などで撮影した写真をグラフィック加工し生み出された作品の数々を並べ、ポストカードブックとしても販売する。「『作品=森語翻訳機』を見て、来場者の方がそれぞれ森の言葉を感じとってもらえれば」とも。
今後も「吉祥寺vs札幌」といった地方のギャラリーや作家さんを盛り上げていけるような企画を展開していくという。「ツイッターやフェイスブックを使って多くの人に作品を見ていただく機会を増やしたいし、多くの人とつながっていきたい」と石塚さん。「作品が売れると作家のモチベーションも上がる。家で黙々と作っているだけでなく、どんどん表に出していってほしい。人に見てもらうことで作品がどんどん変わっていくし、自分では予期しなかったような面白いものが生まれてくると思う」。
営業時間は12時~19時(最終日は17時まで)、火曜定休。