東洋大学II部写真研究会最後の学外展となる「LAST FLIGHT」が3月18日、吉祥寺大通り沿いにある「ギャラリー永谷」(武蔵野市吉祥寺本町1)で始まる。
展示写真の「氷点下二十五度(組写真のうちの1枚)」©宮永春希(写真提供=東洋大学Ⅱ部写真研究会)
東洋大学第2部・イブニングコース(夜)の6学部8学科に通う学生が中心となり、第1部の学生や院生も在籍したこともある同研究会。白山キャンパス内に独自で暗室を持ち、フィルムカメラで撮影した写真を現像して展示するなどの活動を続けてきたが、コロナ禍の影響を受け、2022年8月に廃部を決めた。
同展を主催する小河原麻衣さんは「自分の青春とも呼べる思い出の詰まったサークルが廃部になると連絡をもらった時は衝撃だった。自分にもまだできることがあったのではという後悔もあったが、今の自分にできることをしようと開催を思い立った」と話す。
今回はテーマを設けず、現役学生1人とOB・OG有志16人が好きな作品を出展する。広報と運営をサポートする佐藤大輝さんは「写真サイズやジャンルにこだわらない多種多様な作品を見てほしい」と呼びかける。
同ギャラリーは学外での展示に長らく使ってきた場所だという。「作品を多くの方に見てもらうには、街なかにアートの土壌がしっかり根付いてる吉祥寺が良いのでは考え、駅から近く、大通り沿いで、人通りも多いことが決め手になった」と佐藤さん。初めての展示会は2015(平成27)年8月の「ハゴタエ」。2020年3月に予定していた「私」がコロナ禍で中止になったが、2019年まで毎年続けた展示会は7回。今回は会場を2つ使って展示する。
佐藤さんは「II部写真研究会のために尽くしてくれた先輩や後輩だけでなく、応援してくれた外部の方や撮影会や写真展を一緒に企画した他大学の写真部の方にも感謝の気持ちを伝えたい」と話す。「タイトルにした『LAST FLIGHT』は、退役となる飛行機の最終便のこと。機長がお客さまに感謝の気持ちを伝えたり、ファンは飛行機との思い出に浸ったりする祭り。この写真展も祭りのようになれば」とも。
小河原さんは「現役の後輩、同期、先輩やお会いしたことのないOB・OGと同じ気持ちで写真展を開けてうれしい。サークルとの別れを惜しむのではなく、人と人とのつながりを通した出会いに感謝を込めた写真展にしていきたい」と願いを込める。
開催時間は10時~20時(初日は14時から、最終日は17時まで)。入場無料。今月21日まで。