武蔵野スイングホール(武蔵野市境2、TEL 0422-54-1313)で3月6日、シンポジウム「街なかの森の鳥と虫~『独歩の森』を楽しむ~」が開催される。主催は「武蔵野の森を育てる会」。武蔵野市共催。
「独歩の森」は武蔵境駅から徒歩約10分、1ヘクタールほどの市立境山野(さかいさんや)緑地の中にある雑木林。明治の文豪、国木田独歩がこの地を歩いて小説「武蔵野」に雑木林の美しさを描いたことから地元の人にそう呼ばれている。
雑木林を守る活動に取り組んでいる同会代表の田中雅文さんは「江戸時代、新田開発で植えられたコナラやクヌギなどドングリの木を中心とする武蔵野本来の雑木林は市内でもほとんど無くなってしまった。独歩の森には昔からの植物も多く生息しており、昆虫や野鳥も集まってくる。命の連鎖が今も続くかけがえのない場所」とその魅力を語る。
シンポジウムでは野鳥や昆虫に出会える貴重な空間を楽しむための基礎知識を学び、アイデアを同会での観察会や調査経験を持つ専門家2人とともに考える。講師は植田睦之さん(バードリサーチ代表)、金本敦志さん(NPObirth自然環境保全部レンジャー)。
同会は雑木林管理のノウハウを学ぶために専門家や他団体と交流し、毎年この時期に、森林、雑木林、里山に関する大規模な講演会やシンポジウムを開いているが、「今年は申し込みのペースが早い」と田中さん。
「自然体験が少ない方の参加も歓迎。シンポジウムで学んだら実際に独歩の森を歩いてほしい。3月は空を見上げると木の枝ぶりが美しく見え、葉が邪魔をしないのでコゲラ、ツグミなども観察しやすい。スミレの群生も楽しめる」とも。
会場は11階レインボーサロン。14時~16時30分。定員100人(申し込み順)。申し込み方法はホームページで確認できる。