吉祥寺駅公園口・末広通り商店街に8月5日、シングルオリジンのコーヒーを提供する「Ryumon coffee stand(リュモン コーヒースタンド)」(武蔵野市吉祥寺南町2、TEL 0422-49-5839)がオープンした。
一切ブレンドされていないシングルオリジンのコーヒー豆を使ったスペシャルティコーヒーの専門店。「コーヒーの生産地や生産農家と買い手の意識が変わってきて、品評会で上位に選ばれた豆が、ワインのように限定された買われ方をしている。取引される量は少ないが、生産された場所まで特定できるスペシャルティコーヒーは、ここ10年で世界的に盛り上がってきている」と話すのは店主の小泉さん。
青山のカフェで7年間修行し独立。地元吉祥寺にこだわり、半年近く物件を探したという。「飲食店が可能な物件は、吉祥寺ではなかなか出てこない」と小泉さん。賃貸住居と店舗が同じ敷地内に別棟で建つ新築物件を見つけ契約。駅からやや離れているが、「1人で営業するには十分な広さ。この辺りにはコーヒーが飲める店が少ないので決めた」と話す。
住居と店舗の建物は調和の取れたデザインで統一されながら、店舗はスタイリッシュな印象に仕上げた。店舗面積は1階・2階合わせて10坪。1階はスタンディングで4人分のスペースを用意。2階は白い壁に白いソファ(10席)、深い茶色のテーブルと床で空間を構成し、大きな窓からは商店街を行きかう人を観察できる。
メニューは、カフェラテ(380円)、エスプレッソ(250円)、アメリカーノ(380円)の3種のみ(いずれもホット、アイス)。「スペシャルティコーヒーは、元々持っているフルーツの香りを損なわないよう浅い焙煎(ばいせん)をする。現在使用している豆は、アイスのアメリカーノではレモンのようなフレーバーが楽しめ、アイスのカフェラテでは後味にジャスミンの香りが。ほかにもアプリコットやオレンジ、カシスの味が感じられるものもある」と小泉さん。
「朝早くからオープンしているので、職場にコーヒーを持って行ったり、ご近所の方は2階をオフィス代わりに使っていただいたりしても。都心にはスペシャルティコーヒーを楽しめる店が何軒かあるが、武蔵野や三鷹・吉祥寺ではまだまだ珍しいはず」と小泉さん。「ゆくゆくは豆も販売していきたい。スペシャルティコーヒーを初めて飲んだときの僕自身が驚いて感動した経験を、ぜひ皆さんにも味わっていただきたい」とも。
営業時間は7時~19時。