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吉祥寺美術館で「池田満寿夫展」―「構成力と異素材の組み合わせ」テーマに

「マググリットの空」(1968年、池田満寿夫美術館蔵)

「マググリットの空」(1968年、池田満寿夫美術館蔵)

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 コピス吉祥寺(武蔵野市吉祥寺本町1)A館7階の「武蔵野市立吉祥寺美術館」(TEL 0422-22-0385)で11月12日より、「池田満寿夫展 組み合わされたイメージのなかへ」が開催される。

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 銅版画制作を中心とした美術家としてのみならず、小説家、映画監督などマルチに活躍した池田満寿夫(1934―1997)。旧満州で生まれ長野で育った池田は、東京芸術大学の受験に3度失敗し、以後独学で画家の道を歩む。1956(昭和31)年に画家の瑛九の助言により色彩銅版画を始め、60年代には数々の国際版画展で受賞を重ね国内外で活躍。一方、1977(昭和52)年には小説「エーゲ海に捧ぐ」で芥川賞を受賞。油彩、水彩、コラージュから、書や作陶も手掛け、生涯にわたって才能を発揮し続けた。

 同展では「池田満寿夫美術館」(長野県長野市)の協力により、多くの池田作品の中から「構成力と異素材の組み合わせ」を切り口とした作品を紹介する。

 「繰り返されるモチーフ、切り貼りのような不思議な画面。銅版画制作を始める以前より用いていたコラージュの技法をはじめ、リトグラフやドライポイントなど、あらゆる技法を駆使し、モチーフの増幅や断片の合成により新たな世界を現出させる手法は、ポップアートやシュールレアリスムなどの影響を受けながら、思考とモチーフが競演する詩的な世界へと見るものを誘う」と解説するのは同展を担当する関さん。

 関連イベントとして11月23日14時~15時30分、不忍画廊の荒井一章会長の講演会「池田満寿夫・その作品と素顔」を、同19日(大人の部)・26日(親子の部、いずれも13時~16時)には画家の池谷直之さんによるワークショップ「コラージュで作品を作ってみよう!」を開く。応募方法の詳細はホームベージで確認できる。

 「越境した表現者としての自身の姿のように、異質な素材や描写を混在させて多様な作品を遺(のこ)した池田満寿夫の幻想的な世界をお楽しみいただければ」とも。

 開館時間は10時~19時30分。入館料は100円(小学生以下・65歳以上・障害者無料)。12月25日まで。

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