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吉祥寺にカレーと定食の「シフク食堂」 店で至福の時間を

中道通りで営業する「シフク食堂」のエントランス

中道通りで営業する「シフク食堂」のエントランス

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 自家製カレーと日替わり定食を提供する「シフク食堂」(武蔵野市吉祥寺本町2、TEL 0422-88-2751)が10月15日、吉祥寺の中道通りにオープンした。

吹き抜けに改装した1階から見上げる2階の窓

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 3歳まで吉祥寺の中町まで過ごし、荻窪に移り住んでからも「吉祥寺が遊び場だった」という店主の榎本なつみさんが「お客さまの顔を見ながら接客したい」と始めた同店。2016(平成28)年から今年8月まで、表参道のカフェの厨房で働いた経験を生かして、仕込み、調理、接客を一人でこなすが、荻窪在住の母、幸江さんが総菜作りを手伝う。

 店名には「店で至福の時間を過ごしてほしい」との思いを込めた。幸江さんが「ミスター・チルドレン」のファンで、なつみさんも大好きだというアルバムタイトル「シフクノオト」にも由来するという。ロゴのデザインはなつみさんが手掛けた。

 なつみさんは「慣れ親しんでいる吉祥寺でいつか自分の店を持ちたい」と学生の頃から夢を実現するため、大学でデザインを学んだ。表参道ではメニュー開発にも携わるが、再開発で閉店することを知り、「今が自分の店を持つときなのかもしれない」 と腹をくくった。独立のための貯金は3年前から始めていたので、吉祥寺で物件を見つけ、オープンに踏み切ったという。

 店舗面積は9.6坪。縦長の店内には入り口にカウンターとハイチェア4脚、一段上がった中間スペースにはテーブル2卓と椅子4脚、奥にテーブル3卓と椅子6脚を備える。内装ではカウンターや棚には古材としてリサイクルした木材を使った。すりガラスと木の枠の窓を用いたり、入り口の扉にはイギリスの蚤(のみ)の市で買い付けた窓を取り付けたりするなど、デザインの知識を生かし、細部にこだわって店作りを進めている。壁は友人が仕上げた。

 建物には以前も飲食店が入っており、元々2階建ての古民家だったが、1階からの吹き抜けに改装した。「2階の窓を開けると、空調対策は抜群」となつみさん。「今は使っていないが、お客さまの要望を聞いて何かできることを考えたい」と意欲を見せる。

 メニューのごはんは、なつみさんが「ハーブやスパイスが好きで、個性が出しやすい」と選んだカレーと「限定で売り切れたら終わり」の定食を提供。水を一切使わず、トマト、ヨーグルト、ココナツで作る「シフクのチキンカレー」(900円)、本日の定食(1,100円)など。スイーツは「ミント香る牛乳寒天」(350円)、「シフクのプリン」(400円)など。おつまみはシモタファーム(茨城県取手市)から仕入れるハーブとフライドポテト(450円)、柿とルッコラの白和え(500円)など。ドリンクは愛媛県岩城(いわぎ)島のレモンを使った自家製のスパイスレモンスカッシュ(450円)、中国茶ブランド「Haa」のジャスミン茶、コーヒー(以上400円)など。シナモンサワー、有機ミントサワー(以上450円)、スパイスレモンサワー(480円)、グラスワイン(赤・白500円)、瓶ビール(650円)なども用意する。

 「実際に店を持つと、今までとは景色が違って見えるが、中道通りの商店街には優しく、気さくなお客さまが多くて楽しく営業している」となつみさん。「日常に溶け込む街の食堂として、吉祥寺らしい店になれたら」とほほ笑む。

 営業時間は11時30分~14時、16時~20時(土曜・日曜・祝日は11時30分~20時通し営業)。

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