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吉祥寺のギャラリーで「家具と陶器の三人展」 飛騨の匠と後継者の共演

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 吉祥寺大通りに面した貸画廊「ギャラリー永谷2」(武蔵野市吉祥寺本町1)で11月22日から、「家具と陶器の三人展」が開催される。

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 木工芸の盛んな飛騨高山で45年のキャリアを積む木工職人、庄司修さんが企画し、「『木』と『土』この2つが出合えば『杜』となる」をテーマに、木と土に携わる作家作品を展示する。現在は神奈川県横浜市を拠点に木工界のけん引役として第一線で活躍する庄司さん。「私たちの日々のモノ作りの中で感じる、素材となった木や土が光り輝く瞬間を皆さまと共有したい」と同展を企画したという。

 海外でのワークショップでは日本の手工具の有用性を広め、著書「木工の基本を学ぶ」は木工のテキストとして広く活用されている。庄司さんが師範を務めた森林たくみ塾(岐阜県高山市)では200人以上の職人がモノづくりのイロハを学び、門下生たちの多くが木の文化を担う仕事を生業とし活躍する。

 出展者はその中の一人、現在栃木県那須町に木工房「桂兎舎(ケイトシャ)」を構える中澤亮子さんと、若い後継者を育成するために高山へ移り住んだという陶芸家、井上耕一さん。出品予定の木工作品にはキャビネットやテーブル、ベンチなど、身近な家具から壁掛け彫刻、巣箱等個性的な作品が並び、販売も行う。

 陶芸家の井上さんは、「レンタルスペースであるギャラリー永谷2はザックリとした箱のような白い空間。花瓶、花器、ティーポット、皿、カップ等通常の作品づくりに加え、展示用の什器もできる限り作っていきたい」と意欲を話す。 

 木工作家の中澤さんは「自然の営みの中で育まれた素材は個性豊か。予定通り、思い通りに簡単にはならないからこその苦しさや楽しさ、発見がある。創造する世界を投影して見てみたくなる魅力を『木』や『土』は秘めている。今回の展示会は『木』と『土』をテーマとして特記していますが、『金属』『草』『紙』『糸』『織』『染め』などさまざまな工芸や『音楽』『踊り』などの芸術活動に通じるところがあると思っている」と話す。

 「展示会では作家3人のありのままの世界観を少しでも感じ取ってもらうことができればうれしい。できる限り在廊するつもりなので、少しでも多くの方々と交流できる機会にしたい」と来場を呼び掛ける。

 開場時間は11時~19時(最終日は16時まで)。11月28日まで。

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