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井の頭に古書・新刊書店「ブックオブスキュラ」 気分に合わせ写真集提案も

井の頭公園の近くにオープンした書店「ブックオブスキュラ」の外観

井の頭公園の近くにオープンした書店「ブックオブスキュラ」の外観

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 井の頭公園の近くに10月4日、写真集を中心にアートブックやリトルプレスを扱う古書、新刊書店「book obscura(ブックオブスキュラ)」(三鷹市井の頭4、TEL 0422-26-9707)がオープンした。

自宅などの部屋に飾った雰囲気が伝わるよう、下に家具を配した壁面のギャラリー

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 夫と2人で同店を立ち上げ、古書の買い取りや接客を務める黒﨑由衣さんは、青山にあった旅をテーマにした書店「BOOK246」(現在は閉店)の店長として働いた後、神保町の古書店で修業したという。

 「働いては旅に出るという、断続的に世界を一周するような一人旅を続けている頃から人と話すのが好きだった。旅の知識も役立ち、書店は天職だと感じた」という黒﨑さんは「神保町は古書の中心地なので扱う量も非常に多く、お客さまも目的を持ってみえる方が多い。いずれ、本当に自分が良いと思った本を、一冊一冊丁寧に説明して売っていけるような店ができたらと考えていた」と話す。

 古書店で目利きなど基本から教えてもらいながら、インターネットを通じて古書の買い取り販売をするサイトをオープンしていたが、偶然にもともと印刷所だった現在の物件に出合ったという。

 「床に印刷所時代の名残が見られ、ここは『紙』を扱う場所なのだとすぐに決めた。買わなくてもゆっくりページをめくってもらえるような空間にしたいと思っていたので、井の頭の下町の雰囲気が残るような場所も合うと考えた」と黒﨑さん。

 ファッションやランドスケープなどテーマごとに本を並べた棚のほか、テーブルには、発行年や紙質、印刷の違う写真集を並べ、同じ写真家の同じ作品の違いを見せながら写真の楽しみを伝える試みも。「自分が旅先で見て記憶に焼き付いている風景を、より洗練された写真家の目を通してみることができるのが写真集。さまざまな写真家や、何度もめくると見えてくる楽しさなど気軽に親しんでもらえたら。写真集をよく知らない人にも、その時の気分に合わせて薬を処方するように紹介していきたい」と意気込みを見せる。

 店内にはギャラリースペースも設け、普段個展などでしか見ることのできない写真家のプリントなども展示、一部販売する。

 営業時間は11時~20時。火曜定休(祝日の場合翌日)。

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