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吉祥寺に「旅する八百屋」―自家採種、固定種の農産物を移動販売

「旅する八百屋」

「旅する八百屋」

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 吉祥寺の多目的スペース「キチム」(武蔵野市吉祥寺本町2)で6月9日・10日、自家採種と固定種の農産物を対面販売する「旅する八百屋」が開かれる。主催は「warmerwarmer(ウォーマーウォーマー)」(吉祥寺東町2)。

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 代表の高橋一也さんは、レストラン「キハチ青山店」の勤務を経て、1998年に自然食品小売業「ナチュラルハウス」に入社。東日本大震災を機に同社を退社し、国内の有機農業生産者、加工業者、有機農業関連団体などと連携し活動を開始。同団体を立ち上げ、被災地の有機農業者の支援や「自家採種・固定種・在来種」を守り、知識を語りつなげる活動としてレストランやイベントで移動八百屋を開くほか、武蔵野市で「食育菜園」を作る活動もしている。

 「私たちは八百屋として、野菜が作られた背景や物語をはじめ、お客さんが体に取り込むその瞬間まで、野菜が生きていて個々に種を持つ命ある存在であることを知ってほしいと思っている。『生命力のある野菜を頂いている』という意識を持っているだけで、土との距離が近くなり、四季折々の私たちの暮らしが豊かになる。そのライフスタイルまで語り継ぐことが、私たちの目指す八百屋」と高橋さん。

 今回の「旅する八百屋」では、規格がそろう「F1種」の農産物ではなく、昔から受け継がれてきた自家採種や固定種での農産物を中心に旬の野菜や果物をセレクト。京都の在来固定種の野菜(ハタケナ、ホウレンソウ、ニラ、水菜など)、長崎県雲仙市の種取り農家の玉ねぎ、福岡産の減農薬ブルーベリーなどを販売する。

 「昔から受け継がれてきた『本物の種』から作った野菜を一度食べてみてほしい。命ある種から作った野菜は、いつか食べたことのあるような懐かしいおいしさを持ち、きっと皆さんの心も体も喜ぶはず。同時にその野菜の背景には、物語がたくさん詰まっている。ぜひ野菜について話をしましょう」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は12時~17時(売り切れ次第終了)。

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